KIOXIA(キオクシア)に社内のeスポーツ活動について聞いてみた

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KIOXIA(キオクシア)に社内のeスポーツ活動について聞いてみた

企業の「eスポーツ活動」を応援する本連載。

業種も部署も異なる社員がチームを組み、業務後の限られた時間に練習を重ねて本番に臨む。
そんな社会人eスポーツの輪が、企業や自治体へと広がりつつあります。

今回は、3月21日~22日に開催された「ASIA esports EXPO 2026」に出展したKIOXIA(キオクシア)にインタビューを実施。

「社内でのeスポーツ活動の様子」「活動を通じて社内にもたらした変化」についてお話を伺いました。

なぜeスポーツイベントに出展を?


──今回の出展内容について教えてください。


当社は半導体のメモリーとSSDを製造しているメーカーで、今回のブースでは、コンシューマー向け製品をご紹介しています。本大会では、マウスコンピューターさんがPCを、当社からはPCに搭載しているSSDを提供させていただく形で大会をサポートしています。

ブースで展示しているのは、パソコンの内部に搭載するM.2 SSDのラインナップです。上位モデルから「EXCERIA PROシリーズ」「EXCERIA PLUSシリーズ」「EXCERIAシリーズ」「EXCERIA BASIC シリーズ」の4種類を揃えており、「EXCERIA BASIC シリーズ」以外はすべてPCIe 5.0という最新規格に対応しているのが特徴です。

他社では最上位モデルのみPCIe 5.0対応というケースが多いなか、当社はメインとなる3のラインアップ全体でPCIe 5.0に統一しています。発売当初はPCIe 5.0製品は発熱の問題が指摘されることもありましたが、性能・熱・価格のバランスを取りながら製品化し、その後、PCIe 5.0製品のラインアップへと展開してきました。

モデルによる違いは主に速度と、搭載するフラッシュメモリの種類です。上位モデルはTLC(Triple Level Cell: 1つのメモリセルで3ビット分のデータを記憶)、下位モデルはQLC(Quad Level Cell: 1つのメモリセルで4ビット分のデータを記憶)を採用しており、空き容量が少ない状況で大量の書き込みを使い続けるような場面ではTLCのほうが速度の安定性に優れています。

最上位モデルの「EXCERIA PROシリーズ」にはDRAM(Dynamic Random Access Memory)も搭載しており、大量のデータアクセスが発生するような状況でも動作が安定しやすいです。ゲームプレイ中のラグや処理の引っかかりを排除し、プレーに集中できる環境を作りやすい製品です。

社内でのeスポーツの取り組みはありますか?


──貴社にはeスポーツ部などの活動はありますか。


正式な部活ではなく、サークルという形で活動しています。「来る者拒まず」でDiscordサーバーに招待しており、現在は178名が参加しています。アクティブなメンバーは10名程度ですが、『リーグ・オブ・レジェンド』や『Apex Legends』『スプラトゥーン』など、それぞれが好きなタイトルをプレーしています。

部活として正式に認定されるには、週に1回の練習会の実施など、一定の実績が必要です。しかし、拠点が横浜や三重・四日市など複数に分かれていたり、私の子供が小さい為に定期的な活動の旗振りのハードルが高く、現時点ではサークルにとどめています。

一方で、全社規模のeスポーツ大会は毎年冬に開催しています。最も開催回数が多いタイトルは『スプラトゥーン』で、子どもがいる家庭ではお子さんと一緒にプレーしている社員も多く、ファミリー層にも参加しやすいタイトルとして定着しています。社員だけでなく、社員のご家族や派遣・契約社員も含めた参加が可能で、多い時には104名、26チームが集まったこともあります。

──eスポーツ大会が社内にもたらした変化はありますか。


拠点をまたいだつながりが生まれたのが一番の変化です。普段は接点のない北上(岩手)の社員と四日市の社員が、ゲームを通じて顔見知りになり、出張の際に話しかけやすくなったという声もあります。

参加者のプライバシーにも配慮しており、ハンドルネームでの匿名参加も可能です。ゲームプレイヤーとしての感覚を大事にしながら、無理なく続けられる形を模索しています。

半導体からeスポーツを支える


──どんな方と一緒に働きたいですか。


私の考えとしては、技術的な知識はあるに越したことはありませんが、それよりもロジカルシンキングや、物事への取り組み方を重視しています。理系・文系は問いません。自分がどういう考え方でこれまで取り組んできたかを見ています。

また、当社はB2Bがメインのメーカーですが、コンシューマー向けSSD事業では、自分が作った製品をユーザーに使ってもらい「良かった」と感じてもらえる仕事ができます。特にゲームやパソコンが好きな方には、自分が使うものを自分で作るという感覚で仕事に向き合えるはずです。

eスポーツという文脈でいえば、大会の配信や運営を支えるデータセンターやインフラも、当社のような半導体メーカーの技術があってこそ成り立つものです。表舞台ではなく、そういった裏側の技術を知りたい、作りたいという方にもぜひ来てほしいと思っています。
取材・文:小川翔太、松永華佳