【ネモ選手インタビュー】兼業から専業へ。プロゲーマーのキャリアを模索しながら歩んできた道
eスポーツ専門の求人メディア「eek(イーク)」では、eスポーツに関するさまざまな仕事にフォーカスした記事をお届けします。第5回は、『ストリートファイター6』をメインに活動しているプロゲーマー、ネモ選手のインタビューです。
ネモ選手はこれまで、会社員として働きながら大会に出場する社会人ゲーマーや、会社員でありながらスポンサーをつけて活動する兼業プロゲーマーを経験。そして、2021年からは専業プロゲーマーとしての活動をスタートし、選手活動だけでなく、eスポーツに関わる企業やチームへのコンサルティング事業も手がけています。
今回は、さまざまなスタイルでの選手活動を経験したネモ選手に、専業プロゲーマーとしての活躍に至るまでの道のりや、コンサルティング事業を手がける理由などについてインタビュー。また、まもなく開幕を迎える「ストリートファイターリーグ: Pro-JP 2024」(以下、SFL 2024」の見どころや意気込みについても聞きました。
そうしたなか、2010年にウメハラ選手がプロゲーマーになり、その他にも、ときど選手やマゴ選手といったさまざまな選手たちの活躍によって、どんどんシーンが発展していきました。それまで400万円くらいだった優勝賞金も、2015年の「Capcom Cup」では一気に12万ドル、当時の日本円で1,500万円くらいになりました。海外での盛り上がりを見ると、日本にもeスポーツの波が来るんじゃないかという時期でした。
そのころ、僕はちょうど30歳くらいだったんですが、会社の人事面談で上司から「いつまでゲームを続けるの?」と言われたんです。このまま会社に居続けたら、いつかゲームをやめなければいけないだろうと。でも、自分はゲームを辞めたくない気持ちがあったので、プロゲーマーを目指そうと思いました。
でも、その当時は、まだ専業でプロゲーマーをして生活していくのは、あまり現実的には考えられませんでした。ただ、兼業であればプロゲーマーとしてやっていけるんじゃないかと思ったんですね。それで、スポンサーになってくれる企業を探して、自分でもできそうな兼業プロゲーマーとして活動を始めることにしました。
2011年ごろからは仕事がかなり忙しくなって、全然練習の時間が取れなかった時期がありました。でも、2012年にそのプロジェクトが終わると、少し時間に余裕ができたんですね。そのタイミングで、「EVO」に行ってみたいと思って、実際に行ってみたらすごく楽しかったんです。
しかも、それが自分のプレイに興味を持ってもらうきっかけになり、いろいろな海外大会に招待されるようになりました。自分としては、年に2~3回タダで海外に行けて、ゲームの大会に出られるという感覚だったのですが、そういう活動を続けていくうちに、「プロにならないのはもったいないな」と思うようになりました。
ネモ選手はこれまで、会社員として働きながら大会に出場する社会人ゲーマーや、会社員でありながらスポンサーをつけて活動する兼業プロゲーマーを経験。そして、2021年からは専業プロゲーマーとしての活動をスタートし、選手活動だけでなく、eスポーツに関わる企業やチームへのコンサルティング事業も手がけています。
今回は、さまざまなスタイルでの選手活動を経験したネモ選手に、専業プロゲーマーとしての活躍に至るまでの道のりや、コンサルティング事業を手がける理由などについてインタビュー。また、まもなく開幕を迎える「ストリートファイターリーグ: Pro-JP 2024」(以下、SFL 2024」の見どころや意気込みについても聞きました。
「いつまでゲームを続けるの?」から兼業プロゲーマーに
――ネモ選手は長い間、会社員をしながら兼業というスタイルで選手活動をされていました。まずはその理由や背景から教えていただけますか?
ネモ:
僕が社会人になった2008年ごろ、そもそもプロゲーマーという職はありませんでした。全国大会としては「闘劇」という大会がありましたが、優勝してももらえるのは3万円くらいで、それが年に1回。なので、甲子園に青春を注ぎ込むのと同じような感覚で、仕事をしながら週末はゲームセンターで大会に出場する、そういう趣味として続けていました。そうしたなか、2010年にウメハラ選手がプロゲーマーになり、その他にも、ときど選手やマゴ選手といったさまざまな選手たちの活躍によって、どんどんシーンが発展していきました。それまで400万円くらいだった優勝賞金も、2015年の「Capcom Cup」では一気に12万ドル、当時の日本円で1,500万円くらいになりました。海外での盛り上がりを見ると、日本にもeスポーツの波が来るんじゃないかという時期でした。
そのころ、僕はちょうど30歳くらいだったんですが、会社の人事面談で上司から「いつまでゲームを続けるの?」と言われたんです。このまま会社に居続けたら、いつかゲームをやめなければいけないだろうと。でも、自分はゲームを辞めたくない気持ちがあったので、プロゲーマーを目指そうと思いました。
でも、その当時は、まだ専業でプロゲーマーをして生活していくのは、あまり現実的には考えられませんでした。ただ、兼業であればプロゲーマーとしてやっていけるんじゃないかと思ったんですね。それで、スポンサーになってくれる企業を探して、自分でもできそうな兼業プロゲーマーとして活動を始めることにしました。
――スポンサーをつける前の社会人ゲーマー時代は、仕事と練習をどんなスケジュールでこなしていたのでしょうか?
ネモ:
平日は仕事が終わったら、ゲームセンターに行って練習していました。もちろん会社員ですから、残業があれば仕事が優先です。そして、週末はゲームセンターの大会に出る。それをずっと続けていました。2011年ごろからは仕事がかなり忙しくなって、全然練習の時間が取れなかった時期がありました。でも、2012年にそのプロジェクトが終わると、少し時間に余裕ができたんですね。そのタイミングで、「EVO」に行ってみたいと思って、実際に行ってみたらすごく楽しかったんです。
しかも、それが自分のプレイに興味を持ってもらうきっかけになり、いろいろな海外大会に招待されるようになりました。自分としては、年に2~3回タダで海外に行けて、ゲームの大会に出られるという感覚だったのですが、そういう活動を続けていくうちに、「プロにならないのはもったいないな」と思うようになりました。
働きながら年15回の海外大会に出場するハードな生活
――スポンサーをつけて兼業プロゲーマーになってから、活動の仕方はどのように変わりましたか?
ネモ:
兼業プロゲーマーの時代は2つあって、まず1つはシステムエンジニアとして働いていた時代。このときは、仕事が終わってからゲームをする生活は変わらず、スポンサーがついて自分を応援してくれている状況でした。ただ、それではやはりゲームの活動には限界があります。そこで、自分の活動を理解してもらえる会社、ゲームメーカーのスクウェア・エニックス(以下、スクエニ)に転職しました。入社後は、自分に与えられた業務をこなしつつ、海外大会に出場していました。兼業プロゲーマーになった当初は、海外で行われる「Capcom Pro Tour」(以下、CPT)に年3回くらいしか出場できなかったのですが、スクエニに入ってからは年15回くらい出場できるようになりました。
ただ、前の会社よりも融通が利くとはいえ、当然やるべき業務があるので、平日はずっと仕事。仕事を終わらせて海外大会に参加する、その繰り返しだったので、ほぼ休みなしの生活でしたね。深夜便で海外に行き、現地で3日くらい試合をして、翌日に帰国。帰ってきたその日に、そのまま出社したり。スケジュールによっては、その週にまた海外に行くこともありました。
――かなりハードな生活ですね……。
ネモ:
そのときはCPTのために海外に行くのが当たり前の時代だったので、それが普通だと思っていたんですよ。だからもう夢中で、練習は現地でしていたときもありました。でも、それを2年続けていたら体調を崩してしまって。それが専業プロゲーマーの道を考える1つのきっかけになりました。――1日のなかで何時まで仕事をして何時まで練習、といった決まったスケジュールがあったわけではないのですね。
ネモ:
全然なかったです。練習できるときに練習する感じでしたね。基本的に仕事が終わるのは18~19時ごろでしたけど、結局は仕事の忙しさによって変わってしまうので。逆に、仕事の合間に1~2時間くらい手が空くときがあったので、そういうときは家に帰って練習したりしていました。――その当時、働きながら海外大会に出場していた選手は多かったのでしょうか?
ネモ:
いや、専業の人が多かったですね。それよりも前は、働きながら活動している人もいましたが、そのころは自分くらいでした。――専業プロゲーマーが多いなかで戦っていて、試合で負けたときに「もっと練習時間が取れていたら……」と思ってしまうことはありませんでしたか?
ネモ:
それに関しては、まったくなかったですね。僕は働きながらでも強くなれるという考えを持っています。格闘ゲームは攻略をどうするかが重要なので、頭の中で完結することも多いですし、体を動かさないと強くなれないわけではないと思っているんですよ。自分が「専業だったら」と思ったのは、大会に出場できるかどうかの部分ですね。働いていると、どうしても仕事を優先しなければならないので、出たい大会に出られないことが多く、そこが一番のネックだと思っていました。
――練習時間の長さではなく、より効率的な練習が重要なのでしょうか。
ネモ:
常にゲームのことを考えていたら、上手くなるのではないかと思っています。今こうやって話しながらでも、キャラクターの対策を考えることはできますし、仕事をしていてもスキマ時間があるので、そこで考えることができます。逆に、1日8時間プレイすれば上手くなれるかというと、そうではないかなと思いますね。結局のところ格闘ゲームは攻略なので、例えば「このキャラクターに対しては、これが有効なんじゃないか」とか、そういうことを考えてからプレイした方が圧倒的に効率が良いと思います。
専業プロゲーマーになり、コンサルティング事業も開始
――2021年には専業プロゲーマーになる決断をされ、それと同時にeスポーツに関わる企業やチームへのコンサルティング事業も手がけられています。その理由について教えていただけますか?
ネモ:
そのころはeスポーツへの注目が高まって、投資をしてくれる企業が増えた一方で、撤退してしまう企業も多くありました。企業が良かれと思ってイベントを開催しても、それをファンに上手く見せることができないと、バッシングの対象になってしまう。せっかくお金を出してくれたのに、それで企業のイメージが落ちるってあまりに損ですよね。そういったことを何度も見てきたので、できるだけなくしていきたいなと。そういうとき、「もう少しコミュニケーションが取れていれば」と思うことが多く、コミュニティの意見がわかる人が中に入っていった方が企業としても安心するだろうと思って、そうした取り組みを始めました。
――ネモ選手は自身が所属する「Saishunkan Sol 熊本」のチーム運営にも携わられていますが、そのきっかけについても教えてください。
ネモ:
2021年は、SFLがチームオーナー制に移り変わった年でした。それ以前はチームリーダーがドラフトで選手を選ぶ形式でしたが、2021年からは企業がチームオーナーとなってチームを編成する形式に変わったんですね。そのときに、ちょうど新しくeスポーツ事業を立ち上げ、リーグに参戦したのが再春館システムさんでした。ただ、「Saishunkan Sol 熊本」というチームを立ち上げたばかりで、運営は1人でやっていて選手もいない。かなり手探りの状態だったので、自分が運営をサポートする形で一緒にやっていくことにしました。
この背景の1つとして、もともと僕は「Team Liquid」という海外の大手eスポーツチームに所属していたのですが、SFLがチームオーナー制になったことで、「Team Liquid」がストリートファイター部門の撤退を決め、いきなりチームとの契約が終了してしまったんです。
スクエニを辞めて、「これからプロ1本でやっていくぞ」と決めた矢先の出来事だったので、プレイヤーだけをやっていても厳しいなという気持ちもありました。
――「Saishunkan Sol 熊本」のチーム運営には、どのような関わり方をしていますか?
ネモ:
最初にやったことは、ロードマップ作成でした。例えば、SFLがいつから始まってこの期間にはCPTがあるから、そのなかでいつどんなイベントをやったらいいかとか。SFLの期間中に、こんなSNS施策をしたらファンの方々が喜んでくれるんじゃないかとか。そのときに、こんなグッズがあったらいいよねとか。そういった内容をロードマップにまとめて提案して、そのなかから何ができるか、再春館システムさんの方で落とし込んでもらっていました。今でも週1回の定例に参加して、例えば「イベントでこういうことをやりましょう」とか、そういったことを話しています。
――チーム運営に関わって3年ほど経つと思いますが、いかがですか?
ネモ:
良かったですね。提案しても、できることとできないことがだんだん見えてきたので、今後もし選手としての活動を終えても、eスポーツチームとの関わりのなかで活かせるノウハウができてきたと思います。自身のさまざまな経験を活かしてのセカンドキャリア支援
――ネモ選手はコンサルティング事業だけでなく、プロゲーマーのセカンドキャリア支援の取り組みについても言及されていますよね。
ネモ:
セカンドキャリア支援は、これからやっていきたいと思っていることですね。ゲームメーカーのスクエニに入ったときにも、「プロゲーマーのセカンドキャリアってどんなものがあるんだろう」と模索する気持ちがありました。会社には決まったフローがあって、ここに話を通さないと……といったことも多々あります。そういったなかで実際に仕事をしてみると、これをプロゲーマーのセカンドキャリアとしてやりたい人、もしくは任せられる人って、あまりいないだろうなと思ってしまったんです。
セカンドキャリア問題とよく言われますが、意外と今は、ゲームのデバッカーやeスポーツのイベント運営など、働こうと思えばいくらでも働きようがあると感じるようになりました。プロゲーマー活動を通してできたファンの方が来てくれるような飲食店を経営するとか、そういったやり方もあるかもしれません。
なので、結局のところは、本人が何をやりたいかでしかないと思っているんです。なので、セカンドキャリア支援としては、「これだったらできるかも」というマインドの部分をつくってあげることが大事だと思っています。
――具体的な選択肢を用意するというよりも、セカンドキャリアを選択する本人のマインドをサポートすると。
ネモ:
そうですね。その決意を固めてあげる方が、セカンドキャリア支援としては健全だと思うんです。例えばプロゲーマーの方に、ゲームのデバッカーの仕事を紹介してみたことがあります。最初は「これならできそう」と思うかもしれないけれど、それを長く続けていると「ちょっと違うかも」と思うこともある。実際にやってみないとわからないんですよね。そうやって自分の向いている、向いていないがわかるのは良いことだし、そのきっかけをつくってあげることが大事だと思っています。
――今後セカンドキャリア支援として、積極的にやっていきたい取り組みはありますか?
ネモ:
専門学校での講演などで、これからプロを目指す子たちに「プロゲーマーを目指すなら、セカンドキャリアのことも考えなきゃいけないよね」といったことを伝えていきたいと思っています。――そうした機会で、いつも伝えていることはありますか?
ネモ:
正直に、あまり憧れを持たないほうがいいよと言っていますね(笑)。やってみて合う合わないもありますし、もちろん働くとなれば人間関係だってあります。逆に、自分がそこまで興味を持っていなくても、仕事をしてみたら面白いと思うことだってある。憧れだけでその世界を追っていると、実は自分のやりたいこととは違うという場合も、全然あると思うんですよ。もし違うなと感じたら、それを辞めて別の道に進んだっていいし、臨機応変に考えるべきですよね。ゲームやeスポーツ関連の会社に就職するにしても、「この会社に行けばこういう仕事ができるんだ」と思い込むようなことはしない方がいいと、そういったことを伝えています。
新チーム参戦やディビジョン制、「SFL 2024」の見どころは?
――まもなく開幕する「SFL 2024」の話題についてもお聞きしたいと思います。まずは、今年の「Saishunkan Sol 熊本」のチーム紹介をお願いします。
ネモ:
今年の「Saishunkan Sol 熊本」は、所属メンバーのネモ、ひぐちに加えて、傭兵として「Team Beast」のウメハラ、ふ~どの2人を迎え入れ、優勝を狙える強いチームになったと思います。今までは初対面の選手とチームを組むことも多く、どうコミュニケーションを取っていくか考えるところからスタートしていましたが、今回はまったくそういうことがありません。ウメハラとふ~どの2人は付き合いが長いからこそ、あまり気を使わなくてもいいですし、自然な形で優勝を目指していけるチームだと感じます。
――試合を見るにあたって、どんなところが注目ポイントになるでしょうか?
ネモ:
今年は各チームがSとFのディビジョンに分かれて戦いますが(「Saishunkan Sol 熊本」はDivision S)、Division Sの方はキャラクターが結構固定されています。どこのチームにも豪鬼とエドがいて、あとはケンとベガが多い。キャラ対策が少なく済むので、それだけ中身が深いディビジョンになるのではないでしょうか。Division Fは、レアキャラへの対策をしっかりする必要があるので、そこが大変だと思います。それに比べてDivision Sは、キャラクターに対するより深い攻略が必要で、それができたチームが勝つだろうと考えています。
――それ以外にも、今年のSFL全体での見どころがあれば教えてください。
ネモ:
今年は新しいチームが3チーム参戦して、かつ選手の移籍も多かったので、どこのチームも新しいチームと言っていいくらい、今までとは別のチームになっていると思います。例えば「広島 TEAM iXA」だったら、ひかる選手やひびき選手のような、勢いのある若いプレイヤーが引っ張っていくことも全然あると思いますし、前評判どおりにはいかないのではないかなという気がしています。
――新チームの「Crazy Raccoon」や「REJECT」(Yogibo REJECTとして参戦)は、FPSタイトルで高い知名度を誇るチームですよね。最近はストリーマー大会の盛り上がりなどもあり、新しい層が格闘ゲームを観戦するようになったと思いますが、どう感じますか?
ネモ:
ありがたいことだなと思います。自分たちのやっている競技って本当にマニアックで、すごいことをしていても、そのすごさというのはそれほど多くの人には上手く伝わっていないものです。でも、インフルエンサーの方々が『ストリートファイター6』をプレイすることで、それを見ている視聴者の方々の目が肥えてきましたよね。「プロゲーマーってすごいことをやっているんだな」と視聴者の方々にも伝わるようになってきたと思うので、とても嬉しく感じます。
――そうやって注目する人が増えたことで、格闘ゲームのコミュニティで何か変化を感じることはありますか?
ネモ:
やっぱり見る人が増えてきたことで、もっと人気をつけたいとか、そういうことを意識する選手も増えてきたので、良い傾向だなと思っています。――今年は「Yogibo REJECT」が、韓国のLeshar選手をメンバーに加えたことも注目を集めました。SFLに海外選手が出場するのは初ですが、こうした変化についてはいかがですか?
ネモ:
より勝ちを求めるチームが増えてきたなという気がします。Leshar選手の活躍によって、来年は海外選手が増えるかもしれないですね。――そうなると、日本人選手にとってはプレッシャーになりますね。
ネモ:
そうですね。どちらかというと日本人選手を取ってほしい気持ちが強いですが、より実力を評価される時代が来たら、海外選手が増えていくのかなとは思います。――それでは、今年の「SFL 2024」への意気込みをお願いします。
ネモ:
「Saishunkan Sol 熊本」としては、これまで2位が最高順位です。今年はもちろん優勝を目指して頑張っていきますので、応援のほどよろしくお願いします。目指すは世界大会での優勝、さらなるシーン発展への貢献も
――SFLに限らず、ネモ選手が考えている今後の目標やチャレンジはありますか?
ネモ:
目標としては、やはりどこかのタイミングで、世界大会で優勝したいという思いは強く持っています。それから、オリンピックにeスポーツが採用されるのではないかという時代になってきましたから、そのときはそのメンバーに選ばれたいですね。もし選ばれなかったとしても、それまでにシーンをもっと発展させていきたい。まだまだ本当にゲームが好きな人にしか伝わっていないと思っているので、より一般化していくための準備をしっかりしていきたいなと思います。
――それでは最後に、eスポーツ業界で働きたいと考えている人へのメッセージをお願いします。
ネモ:
eスポーツ業界で働くというのは大変なことでもあるので、憧れだけを持たない方がいいということを、改めて伝えたいですね。もともと僕は大学を卒業したとき、ゲーム会社に就職したいと思っていたんですよ。ただ、そのときゲーマーの先輩が、「ゲーム業界は忙しくて全然ゲームをする暇がないから、もしかしたらゲームを嫌いになってしまうかもしれない。それだったら一般企業に就職して、趣味としてゲームを続けた方がいいかも」というアドバイスをくれたんです。
結果的に自分は好きなことを仕事にできましたが、eスポーツ業界で働くということだけを見ていると、のちのち苦労することが出てくるかもしれません。もしつまずいてしまったときには、自分に合っているものが何なのか、振り返ってみるといいかもしれないですね。
――ネモ選手、ありがとうございました!
取材・文:綾本ゆかり
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